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希望・願望としての夢。希望や願望を指して夢という場合は、それらを実現させたいと考えることを指す。日本語のこのような意味で「夢」を表すのは比較的新しく、明治時代に「Dream」の訳語として出てきたのが広義の願望などといった例にも適用された表現である。希望や願望の内容を問わないため、実際に成す場合には犯罪を犯す必要がある内容や、そうでなくともあまりにもデメリットが多いものでも夢と形容する場合がある。このような実現困難な「夢」は、通常、空想するだけに留められる。他方では「夢物語」という複合語があるが、この場合の「夢」は希望や願望というよりも、睡眠時に見る夢が荒唐無稽であることが多い事より、その希望や願望があまりに非現実的であることを形容するために、フィクションのニュアンスをこめた物語と合わせて使われている。また、非現実的に思われる計画に対しても「夢」と形容される。

深層心理学においては、無意識の働きを意識的に把握するための夢分析という研究分野がある。 夢分析の古典としてはジークムント・フロイトの研究、あるいはカール・ユングの研究が広く知られている。そこでは夢の中の事物は、何かを象徴するものとして位置づけられている。これらは神経症の治療という臨床的立場から発展しており、夢分析は心理的側面からの神経症の治療を目的とした精神分析のための手法の一つである。 フロイトは『夢判断』で、人が体験する夢を manifest dream(顕在夢)と呼び、それは無意識的に抑圧された幼児期由来の願望と、この願望と結びついた昼間の体験の残滓からなる夢のlatent thought(潜在思考)が、検閲を受けつつdream work夢の仕事によって加工され歪曲されて現れたものだ、とした。 ただし、フロイトによる夢分析に限ると、性的な事象に紐付けられた説明があまりに多く、そのまま現代人や日本人に適用するのは無理がある、とする説も多い(例えば、銃が男性器を、果実が女性器を、動物が性欲や性行為を象徴するなどとされたりした。これには、当時の禁欲的な世相が反映されているとする説や、フロイト自身が抑圧された性的願望を抱いていたために偏った解釈をしているとみる説が多い)。 カール・ユングは、夢は、意識的な洞察よりもすぐれた智慧をあらわす能力があるとし、夢は基本的に宗教的な現象だとした。ユングによると、人間の無意識のさらに深い領域には全人類に共有されている集合的無意識があり、古代から継承されたアーキタイプ(元型)が宗教・神話・夢といった象徴の形で現れるとされる。 エーリッヒ・フロムは、象徴というのは人類がかつて使っていた言語だが現代人はそれを忘れてしまっているのであって、夢というのはその象徴という言語で語られる無意識の経験であるとし、象徴の解釈によりその真の意味を理解することが可能だとする。 現在では夢分析も改良され、広く現代人の実情を考慮した分析が多い。自分で自分の夢分析をするためのガイドブックや事典なども出版されており、何がしらの自己分析・自己発見の役に立つことも多いようである。

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